こんにちは、隣の家でリノベが始まり、騒音によって休日の安穏が脅かされているjujunjun110です。
先日、とあるイベントでご一緒させていただいたアマナさんのご好意によって、昨年11月に完成したスーパースキャンスタジオという3D撮影専門のスタジオで全身スキャンを体験させてもらってきました。
その時の体験があまりに感動的だったので今回はそれについて書きます!
前提: フォトグラメトリとは
フォトグラメトリは、オブジェクトを複数方向から写真撮影したものをコンピュータ処理することで、オブジェクトを3Dで再現(スキャン)する技術です。フォトリアルなモデルの制作に適した技法であり、最近では、バイオハザードなどの有名ゲームでもモデル制作に活用されるなど活用が広がっているみたいですね。
詳細は以前自分で撮影マシンを自作したときに書いたので、興味がある方はこちらの記事もぜひ。
ただ、↑の記事のような方法には問題点がありまして。
対象が動かないものであれば、撮影対象のオブジェクトを回転させたりカメラ自体を移動させることで、カメラ一台でも十分に綺麗なモデルがスキャンできるのですが、対象が生き物だと、何十枚もの画像を撮影するあいだにどうしても動いてしまうのでうまく撮影ができないのです..。
では、どうすればいいか。
その答えは簡単、カメラをたくさん用意すればいいわけです!(ドン!!
これがスーパースキャンスタジオだッ!!!
見てください!この一つ一つの黒い機材、なんと全て一眼レフ!
レンズ込みで68,500円する一眼レフが惜しげもなく80台設置されております。
資本こそがパワー、パワーこそが資本だと言わんばかりのこの迫力、これを見て感銘を受けない人間がこれまでいたでしょうか。(いや、いない)
(ちなみに一番大事な正面を撮影する部分のカメラ4台は、1台40万円するもっとすごいやつでした😨)
また、この一眼レフとは別に設置されている、レーザーの投射によって形状を測定する装置(4本設置されている柱のようなやつです)はなんと合計4000万円以上とのこと。頭がおかしくなりそうですね。こちらは、物体の凹凸等をより精緻に測定できるため、スポーツ選手のフォーム分析などに使われているそうです。
いざ撮影!
さて、設備に感動しきったところでいざ撮影!
あとでボーンを入れて扱いやすいように、こんな風に手を広げてポーズをとります。
まずは試し撮りという感じで、パシャと撮影。一つのスイッチで全カメラが同時にシャッターを切られます。さて本番と思ったら、試し撮りで十分うまく撮れたのでもう撮影は終了とのこと。
撮影ポジションに立ってわずか30秒くらいで撮影完了。なんて素晴らしいんだ。
処理していく
カメラで撮影された映像は瞬時に隣室のPCに転送されます。
こんな感じで専用のソフトに入れてすぐに立体復元が完了。一番左のカラムに表示されているのがカメラで撮影したそれぞれの写真です。
うちのVR Ready PCだと30分以上かかることもザラなのに、どうしてこんなにサクサクなのかと思って聞いてみたら、なんとこのPC、メモリを256GB積んでいるそう。PCのメモリでそんな数字聞いたこと無いので思わず笑っちゃいました。
ちなみにソフトはPhotoScanとCapturingRealityを使っているそう。
写真ベースだとやっぱり綺麗ですね〜。
モデル完成!
この日見せてもらったのは仮の状態で、実際にはより時間をかけて丁寧に処理する必要があるので、データは後日いただくということにしてこの日は帰宅。
そして後日、ついにデータが届きました!
じ、自分や〜〜〜〜〜!!(感動😭)
頭頂部や背中など、やや色が抜けている部分もありますが、かなり綺麗にスキャンできていますね〜!ちなみに、今回はあくまでデモなので修正は最低限とのことでしたが、実際の案件ではさらなるモデルの修正などもやっていただけるそうです。
モデルは公開しておくので、みなさんもご自由にDLしてその精度を確かめてみてください!ポリゴン数は153万ポリゴン、テクスチャ画像は4Kサイズです。(一言もらえればゲームとかに使っても大丈夫です笑)
料金は、使用時間などに応じて変動とのことですが、撮影だけなら1人数万円からやっていただけるそう。今の自分の容姿を永久に保存しておきたい方や、自分が主人公のゲームを作りたい方など、ぜひ問い合わせてみてはいかがでしょうか!
おまけ
ちなみにテクスチャ(4K)はこんな感じでした。グロい...。